ソ連のセクシーな男TOP10(後半)

 ソ連時代の女性にとって最も人気だった男性10人を、2回に分けて特集しているが、今日はその後半。「永遠の青年」から、ロシアの国技アイスホッケーの代名詞にいたるまで、時代を超える様々なヒーローが蘇る。

6.     イケメンのペテン師、アンドレイ・ミロノフ

 ミロノフは最も人気の高いソ連の俳優の一人。これまでにあげた人々はロマンチックだったり、英雄的だったりしたが、ミロノフのもって生まれた性分、ノリがペテン師で、コメディー作品に登場することが多かった。そして舞台でその生涯を閉じたと言える。演劇「フィガロの結婚」で主役を演じていた最中、意識を失った。最も有名な役の一つは、映画コメディー映画「ダイアモンド・アーム」(1969年)の密輸屋である。そのセリフは広く引用され、歌「不運の島」は大ヒットした。

モスクワの風刺劇場のアンドレイ•ミローノフ俳優がフィガロの役割を演じる。=ルィバコフ/ロシア通信モスクワの風刺劇場のアンドレイ•ミローノフ俳優がフィガロの役割を演じる。=ルィバコフ/ロシア通信

7.     黄金のバリトン歌手、ムスリム・マゴマエフ

ムスリム•マゴマエフ歌手。=ユージン・カッシン、ウラジーミル・サヴォスチアノフ/タス通信ムスリム•マゴマエフ歌手。=ユージン・カッシン、ウラジーミル・サヴォスチアノフ/タス通信

 ソ連の「黄金の声」、マゴマエフは、大勢の女性の心を鷲づかみにした。31歳という若さで、ソ連人民芸術家の称号を手にした。ソ連の歌手としてはかなり早期にアメリカに渡り、ニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコ、ロサンゼルスなどの大都市で公演した。女優ナタリア・ファテエワ、歌手で女優のエディタ・ピエーハ、歌手で女優のスヴェトラーナ・レザノワといった多くの女性たちと浮名を流した。「恋に落ちない、誘惑に屈しないなんてできるかしら?ハンサムで、才能があって、親切なのに」と、レザノワは後に人気テレビ番組で語っている。マゴマエフは他界するまでの34年間、功労芸術家タマーラ・シニャフスカヤと暮らした。シニャフスカヤが生涯愛した主たる女性だったのだろう。

一番有名な歌も愛に関する歌「地球最高の街」で、モスクワへの愛をうたっている。

8.     ザ・ダルタニャン、ミハイル・ボヤルスキー

ミハイル•ボヤルスキーはダルタニャンの役を演じる。= Kinopoisk.ruミハイル•ボヤルスキーはダルタニャンの役を演じる。= Kinopoisk.ru

 イカした口ヒゲを蓄えた俳優で歌手のボヤルスキー。いまだに多くのロシア人にとって、小説を映画化した「三銃士」(1978年)のダルタニャンのイメージが強い。ダルタニャン役と映画のサウンドトラックにより、名声はとても高まった。観客は、強くて勇敢な役柄に、泣いて、笑って、心配した。銃士のすり減った鞍のようなボヤルスキーのきしみ声と「1000の悪魔」(驚きを示す表現)などのフレーズは、パロディー芸人のお気に入りだ。

9.     最高のミュンヒハウゼン男爵、オレグ・ヤンコフスキー

オレグ•ヤンコフスキー。=ヴァレリー・プロトニコフ/ロシア通信オレグ•ヤンコフスキー。=ヴァレリー・プロトニコフ/ロシア通信

 俳優ヤンコフスキーは多くの映画に出演している。アンドレイ・タルコフスキー監督の「鏡」(1974年)と「ノスタルジア」(1982年)の2作、メロドラマ「夢うつつを飛ぶ」(1982年)や「自らの望みで惚れた」(1983年)など。最も知られている役の一つが、映画「まさにミュンヒハウゼン」(1979年)の役。脚本家グリゴリー・ゴリンが、伝説的なバロンのできごとを独自に解釈した作品である。ヤンコフスキーは2000年代、連続ドラマ「ドクトル・ジバゴ」でラーラを誘惑するコマロフスキーを演じている。

10.  伝説的なアイスホッケー選手、ヴァレリー・ハルラモフ

ワレリー•ハルラモフワレリー•ハルラモフ

 ハルラモフはソ連選手権で4回、世界選手権で3回、ヨーロッパ選手権で2回、オリンピックで2回、金メダルを獲得している。1972年9月にカナダ・モントリオールで開催された「スーパーシリーズ」では、ソ連代表が強豪カナダ代表に7対3で勝利した。ハルラモフはこの試合で2ゴールを決め、このゴールは後に「傑作」と言われた。NHL(北米ナショナル・ホッケー・リーグ)から数百万ドル(数億円)のオファーを受けたが、断ったという説がある。ヨーロッパのアイスホッケー選手で初めてかつ唯一、トロントの「ホッケー殿堂館」の壁に写真がかけられた選手である。2013年にはハルラモフの伝記映画「伝説の17番」が撮影され、現代ロシアで女性をとりこにする俳優ダニーラ・コズロフスキーが主演した。

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