シャウルマ=
Lori / Legion-Media撮影このカフカス&クリミア・タタール料理のチェブレク(羊肉入り揚げパン)は、ロシアのほぼ全土で定着している。イースト菌を入れない薄い生地の中に、香辛料入りのひき肉を詰めて、高温の油ですばやく揚げる。チェブレクを食べるときは気をつけなければならない。中からジュワっと出てくる肉汁でやけどをし、また服を汚してしまう可能性がある。チェブレクは、「チェブレチナヤ」という食堂で食べることができる。こういった食堂にはソ連のイメージがある。
ロシアで今日最も人気のある根菜。これが普通にストリート・フードになっていても不思議ではない。ストリート・フードとしてのジャガイモの人気を最初に高めたのは、ファストフード・チェーン「クロシカ・カルトシカ」。時間の経過とともに、店名は普通名詞になった。焼いたジャガイモに縦に切れ目を入れ、さまざまなものを詰める。中身はチーズ、バター、キノコのマリネ、ディル入り羊乳チーズ、赤身の魚など。
シャウルマとは、トルコのドネルケバブやギリシャのギロスに似た中東料理。1990年代初めに全国に爆発的に広がった。シャウルマの屋台は今や、地下鉄のどの駅にもある。店の中をのぞくと、垂直な串に刺された肉のかたまりから、薄く切り落として、野菜と混ぜ、ケチャップ、マヨネーズ類を加えて、ピタパンでくるんでいる。
ソ連時代に人気となった甘いストリート・フード、ポンチク(揚げドーナツ)。現代とは異なり、厚手の紙袋にいくつか入れ、粉砂糖を振りかけて売っていた。このふっくらポンチクは食堂「ポンチコヴァヤ」で売られている。サンクトペテルブルクで、1970年代風のふっくらポンチクを食べることができる。
ピロク(ピローグ)は、パイ、タルト、パン、またはケーキである。小さいピロクのことを単数形でピロジョクといい、複数形でピロシキという。このピロクとは、宴会を意味する古代ルーシの「ピル」という言葉からきている。宴会にこの料理が欠かせなかったということだ。現代人はピロシキを毎日でも食べることができる。一部のピロシキは完全な昼食になる。魚、肉、米、キノコ、ネギと卵、野菜、ベリー、果物などが入る。あきることはない。
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