ザペカンカはロシア人にとってとても大事なものである。学校の食堂でも、家庭のディナーでも、どんな食事のシーンでも見ることができる。ロシアのザペカンカとは基本的には煮込み料理ーつまりいろんな材料を使ってオーブンで焼く料理である。
ザペカンカが素晴らしいのはどんな材料の組み合わせでも作れるところで、“残り物料理”とも呼ばれる。冷蔵庫の中に残り物の傷みかけた野菜があれば、ザペカンカを作ろう。パスタをたくさん茹ですぎたとしても心配なし。おいしいチーズのザペカンカを作ればよいのだから。ではザペカンカ5種のレシピをご紹介しよう。
ロシアのグラタンと呼んでいいほど、その作り方はフランスのグラタンのレシピとそっくりである。違っているのは、ロシアのザペカンカにはロシア人が大好きなサワークリームとタマネギを加える点である。ダイエットは一旦やめにして、付け合わせとしても、メインとしても食することができるこのクリーミーでおいしい料理を楽しもう。
材料:
ジャガイモとタマネギを薄い輪切りにする。サワークリーム、小さく刻んだニンニク、調味料を混ぜる。耐熱皿にバターを塗り、材料をジャガイモ、タマネギ、サワークリーム、すりおろしたチーズを順に層状にして重ねていく。材料がすべてなくなるまで何度も繰り返す。フタをせずにオーブンに入れ、180℃で60〜80分、ジャガイモに完全に火が通り、表面が黄金色になるまで焼く。
ロシア人は卵料理とトヴォーログで1日をスタートすることが多い。ご紹介する甘いザペカンカはこの2つの材料を一緒に食べることができるというスグレモノ。
材料:
トヴォーログ、サワークリーム半量、セモリナ、卵、砂糖、バニラ、塩をボウルに入れ、セモリナが膨らむまで10分ほど置く。耐熱皿にバターを塗り、セモリナをふりかける。トヴォーログを混ぜたものを皿に流し、表面に残りのサワークリームを広げる。オーブンに入れ、180℃で30–40分焼く。オーブンから取り出して冷ましたら、アイシングシュガーで飾り、サワークリームかジャムを添えていただく。
もしラザニヤがロシアで考案されたとしたら、おそらくマカロンニクまたはパスタ入りザペカンカと呼ばれたに違いない。
材料:
まずチーズソースを作る。鍋にバターを入れて溶かし、刻んだニンニクを加える。小麦粉を加え、数分、中火にかける。牛乳を加えて、なめらかになるまで混ぜ続ける。沸騰したら、塩コショウし、さらに10分ほど中火で煮る。この間にパスタをアルデンテに茹でる。ソースの火を消し、おろしたチーズを加える。チーズは後でかける分だけ残しておく。ソースはどろっとした状態にする。最後にパスタとソースを混ぜ、耐熱皿に広げ、残りのチーズをかけたらオーブンに入れ、表面が黄金色になるまで180℃で30分ほど焼く。
キャベツはロシアの食卓に欠かせない食材である。スープ、サラダ、そしてサイドディッシュにも必ず使われる野菜であることから、キャベツのザペカンカが生まれたのはまったくの必然であると言える。
材料:
卵、サワークリーム、小麦粉、コーンスターチ、塩コショウをボウルに入れて泡立てる。キャベツは千切りにし、塩で味付ける。耐熱皿にバターを塗り、底にキャベツを敷き、その上に生地を流し込み、おろしたチーズをかける。オーブンに入れ、190℃で30分焼く。
天板一枚で栄養満点のディナーになるザペカンカ。肉、野菜、そしてそばの実たっぷりで、究極のロシア料理とも言える。もちろん、前日のディナーで食べきれなかった肉を使ってもおいしく作れる。
材料:
食べやすい大きさに切ったタマネギとマッシュルームを油をひいた鍋に入れ、数分炒める。次にひき肉をしっかり炒め、味付けをし、置いておく。その間にそばの実を塩を少量加えた水で茹でる。別のボウルにおろしたチーズとサワークリームを入れ、混ぜる。耐熱皿にまず肉を敷き、クリームチーズを半量注いだら、そばの実を加え、最後に残ったクリームチーズを広げる。180–200℃で30分焼く。
プリヤートナヴァ・アペチータ!(どうぞ召し上がれ!)
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