ザワークラウトはロシア料理において常に特別な位置を占めている。ザワークラウトは、キャベツを保存するのに便利なだけでなく、とても健康によいからだ。今日、発酵料理は世界中で流行している。しかしこれはロシアでは古くからある伝統料理なのである。
北ヨーロッパでキャベツ―特にザワークラウトは―広く使われているが、あくまでもサイドディッシュとしてである。一方、これはイタリアではまったく一般的ではない。そんな訳でわたしは彼氏を驚かせようと思い立った。彼とは人生をともに過ごすつもりなのだから、食べ物の好みも一致させたほうがいいと思ったである。今から思えば、それは杞憂であった。結果は完全な、文句なしの成功に終わったのである。
彼はわたしの作ったシチーをおかわりした。わたしがどれほど嬉しかったか想像してみてほしい。もうこれで毎日パスタを食べなくて済むのだから。
しかしこのレシピは、彼の気には入ったが、誰もがそう思うとは言えない。ローマで彼の友人や親戚に同じシチーを作ったのだが、その時は、彼らはわたしが食材を言った途端やんわりと拒絶したものだ。そして彼らにとって、「アンティパスト」と「セコンド」が一緒になってシチーに入っているのは考えられないのだそうだ。
しかし、将来の夫が彼らに試しに食べるよう説得すると状況は変化した。イタリアの家族全員がシチーづくりの儀式に見入った。そしてどうなったか?彼らはシチーをとても気に入ってくれたのである。そんなわけで、あなたもきっと気に入ってくれると思う。とくに少し燻したキノコともう一つ秘密の素材が出す酸っぱくて甘い味が気に入ることでしょう。
1. 鍋に一晩水につけた豆とキノコを入れ、水3リットルを注いだら、タマネギ、塩少々を加える。鍋を火にかけ、90分煮る(豆が柔らかくなるまで)。煮始めて15分したら、タマネギを取り出す。その間に、ニンジン、セロリ、ニンニクを細切りにし、タマネギは輪切りにして、半分に切る。
2. 油をしいたフライパンに、ニンジン、セロリ、タマネギ、ニンニクを入れ、3分炒める。トマトペーストを加え、野菜が柔らかくなるまで15分ほど炒める。
3. 同時に、フタのある鍋にキャベツと砂糖を入れ、油で炒める。シャキシャキのキャベツで作る場合は、ブイヨンを加えて、柔らかくなるまで長めに煮る。
4. 豆とキノコができたら、鍋にジャガイモを加える。
5. 10分経ったら、炒めた野菜とキャベツをスープに入れ、さらに10分煮る。
6. 最後に秘密の材料を入れる。シチーをさらに濃厚にし、スモーキーな風味にしたいときは、豆とキノコにジャガイモを加える前に、ブイヨンを1/2カップ入れ、少し冷ます。小さめのフライパンに大さじ山盛り1杯の小麦粉を入れ、黄金色になるまで炒める。火を止め、冷たいブイヨンを加えて、小麦粉をカスタードクリーム状にし、それをスープに加える。
7. 火を止め、ローリエ2枚を入れる。
8. 器にとりわけ、ハーブとサワークリームを入れていただく。
スープは、取り分ける前に少し置いておくこと。概してロシアではスープが次の日に食べたほうがよりおいしいと言われている。
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