ロシアのヘルシー料理10選

 ロシア料理は栄養たっぷりで健康的な料理が多いことで知られている。中でも有名なのがスープ、穀物、発酵食品などを使ったものである。そんな身体によいロシアの料理をピックアップし、ご紹介する。

1. ザワークラウト

 ロシアの伝統的な前菜で、プロバイオティクス―キャベツが発酵するときに作られる善玉菌を豊富に含んでいる。腸内環境を整え、良い菌を増やし、悪い菌を減らす。

 キャベツを発酵させるときにはさまざまな食材が加えられる。もっとも一般的なものとしては、人参、ビーツ、りんご、クランベリー、コケモモなどが挙げられる。また刺激のある風味を加えたいときには、西洋ワサビやトウガラシ、ニンニク、タマネギなどを使う。

 ザワークラウトは塩漬けのキュウリなどと並んで酒(あまり健康的とは言えないが、ウォッカを含む)の肴(ザクースカ)として、またカツレツのサイドディッシュとしても食される。またザワークラウトを使ったスープ、サラダ、ピローグ(パイ)などもある。

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2. カボチャの入ったキビのお粥

 キビはグルテンを含んでおらず、セリアック病を患っている人に良いとされている。またキビはグリケミック指数が低いため、糖尿病患者の食事に加えられていることが多い。またビタミンB、リン、カリウム、マグネシウム、亜鉛、要素が含まれている。

 カボチャ入りのキビのお粥は低カロリー料理で、100グラムあたり300カロリーしかない。カボチャを加えることで、甘味料を入れなくても甘みが出る。しかもカボチャの身はビタミンCたっぷりで、目に良いベータ・カロチンも含まれている。

  カボチャの中にお粥を入れて出すと見た目にもよい。お粥にはキビの他にナッツ、レーズン、その他のドライフルーツを入れることもある。

3. キノコの入ったそばの実のお粥

 そばの実のお粥はとても栄養があり、解毒作用を備えている。また体内から余分なコレステロールや重金属イオンを排出してくれる上、鉄分を豊かにしてくれる。キノコとタマネギを加えるとさらにおいしい。

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4. えんどう豆のスープ

 ロシア料理はスープなしには語れない。ボルシチ、ウハー、ラソーリニク、ボトヴィニヤなどその種類は数えきれない。どのスープもおいしいが、えんどう豆のスープは筋肉組織に必要な量の植物性タンパク質を運ぶのを助けてくれる。100グラムのえんどう豆にはおよそ20グラムのタンパク質が含まれている。スープには牛肉を入れてもいいし、じゃがいもやにんじん、キャベツなどの野菜を入れてもおいしく作れる。

 えんどう豆のスープはミネラル成分(カリウム、マグネシウム、リン、ヨウ素、鉄分)源であり、ビタミンBACEPP(ナイアシン)が含まれている。えんどう豆に含まれるセルロースは胃腸の働きを整えてくれる。

5. カッテージチーズのザペカンカ

 ザペカンカ(グラタン)には、カッテージチーズに含まれるカルシウムがほぼすべて残されている上に、生のカッテージチーズを食べたときのように消化の問題を引き起こすこともない。ザペカンカは歯や骨が成長する時期の子ども、高齢の人たち、授乳期の女性にとても良い。ただし乳糖やグルテンに弱い人は控えた方がよい。

 ザペカンカを作るときには、カッテージチーズにりんご、レーズン、あんず、さくらんぼ、ベリー類を入れてもおいしい。また上にフレッシュなベリーやハチミツ、あるいはサワークリームをかけたり、ナッツを添えても良い。

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6. 焼きリンゴ

 生のりんごと異なり、焼きリンゴは消化がよいため、胃腸の弱い人、繊維質を多く含む植物性食品を消化しにくい人に良いとされている。

 焼きリンゴの中に含まれるペクチンは消化管の働きを改善し、毒素を取り除き、身体全体、そして肌によい影響を与える。さらにペクチンは心臓血管系にも良い。

 りんごはハチミツ、ドライフルーツ、カッテージチーズと一緒に焼くこともあれば、単独で焼くこともある。焼きリンゴは身体に良いとはいえ、1日に2個以上食べることはおすすめしない。

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7. ヴィネグレートサラダ

 ヴィネグレートは茹でた野菜を使ったサラダで、1年を通して食べられる。よく使われる食材は、ビーツ、ピクルス、ジャガイモ、にんじん、えんどう豆、玉ねぎ、植物油、塩、胡椒である。これ以外にも、ザワークラウト、インゲン豆、ニシン、キノコが加えられることもある。

 ヴィネグレートにはアスコルビン酸、ニコチン酸、ビタミンB、ベータカロチン、ファイバー、ミネラル成分(鉄分、リン、マグネシウム、ヨウ素、カルシウム、カリウム)が豊富に含まれている。

8. ホロデッツ

 昔、ホロデッツは晩秋や冬に作られ、肉の準備は11月末くらいから始められた。ホロデッツはビタミンB(特にB12B3)、鉄分、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、コバルト、リシン、リン、そしてお肌によいコラーゲンが含まれている。

 豚肉または牛肉で作るホロデッツは、鶏肉で作るホロデッツよりも鉄分が多く、ヘモグロビン値を高めてくれる。またカロリーについても指摘しておく必要があるだろう。豚肉のホロデッツは100gあたりおよそ350カロリー、牛肉は最大220カロリー、鶏肉は120カロリー、七面鳥は80カロリー、魚は50カロリーとなっている。

 栄養士はホロデッツを食べるのは1週間に数回にとどめ、胃腸や腎臓に問題がある人は食べないようにと助言している。

9. ケフィール 

 ケフィール(ケフィア)は特別な酵母を使い牛乳を発酵させて作る乳酸飲料である。ビタミンABCDPP、カリウム、カルシウム、銅などを含んでいる。ケフィールは腸内環境を整え、血中コレステロール値をコントロールし、酸塩基平衡を安定させる働きがある。

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10. キセーリ

 コーンスターチを使ったベリーの飲み物は栄養たっぷりな高カロリーの一品である。コーンスターチのおかげで胃粘膜を覆う作用があり、胃液から胃壁を守ることができるため、胃酸過多や胃炎の人に効果がある。

 とはいえ、キセーリも飲みすぎはいけない。とりわけ糖尿病の人は要注意。コーンスターチの摂りすぎは血中インスリン値を急上昇させる可能性がある。

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