ロシアのソチニクの歴史は、その生地から始まる。古代ルーシの時代から、人々はこの生地でスコーンを作っていた。やがて誰かが生地にサワークリームとトヴォログ(ロシア版カッテージチーズ)を混ぜた物を詰めることを思い付いたのだ。どんなチーズケーキにも引けを取らない! ただし伝統的なロシアのキッチンの味わい。
ソチニクはソ連で広く生産され、文字通りソビエトの学校購買のシンボルとなった。安く、作るのも簡単だった。長い歴史を経た今も、このおいしい一品はロシアで大変愛されている。ソチニクは外出先で食べられ、また家族や友達をもてなすのにぴったりの、最もヘルシーなお菓子の一つだ。ロシアのどの店でも買うことができるが、ご自分でお作りになることを強くお薦めする。サワークリーム風味の独特のサクサク生地と滑らかな食感の詰め物に、きっとあなたの食欲は止まらない!
生地を作るため、まず小麦粉とベーキングパウダー、塩を大きなボウルに入れる。バターをみじん切りし、ボロボロになるまで手で小麦粉に練り込む。
別のボウルで砂糖とサワークリームを加えた卵を溶き、先ほどの小麦粉の混ぜ物と合わせる。
生地を練り、形を整えたら、冷蔵庫で少なくとも30分寝かせる。
その間に詰め物を作る。トヴォログもしくはカッテージチーズを、サワークリーム、卵白、砂糖、塩、バニラの種、コーンスターチとともに混ぜる。コーンスターチは同量の小麦粉かセモリナ粉を代用しても構わない。主な材料であるトヴォログまたはカッテージチーズは、とても滑らかで柔らかいことが望ましいだ。粒子があってはいけない。
生地が十分冷めたら、小麦粉を散らした板の上で3〜5ミリの厚さに引き伸ばす。私は普段、生地を切るのに直径10センチの型を使い、15個くらい型をくり抜く。
それぞれの型の半分に、大さじ1杯の詰め物をたっぷり載せ、もう半分を折って畳み込む。
ソチニクの端を指でつまんで閉じないこと。中身が見えていなければいけない。次に、卵黄と少量の水をかき混ぜて溶き卵を作り、それをペストリーに塗る。トレーに載せ、摂氏200度で約25分、あらかじめ温めたオーブンでこんがりきつね色になるまで焼く。
このレシピの独特の生地は、ペストリーを信じられないほど柔らかく濃厚にしてくれる。ポイントは、ソチニクが冷めてから食べることだ。完全に冷めるまで待って、お茶か一杯の牛乳と一緒に、召し上がれ。
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