二日酔いの治療から見つかったクッキー生地に加える味のよい材料

ダリア・ソコロワ
 塩漬けキュウリの漬け水が入ったクッキーは軽くて、サクサクしていて、予想外に甘く、そして完全にヴィーガンである。

 クッキーの生地を作るのはとても簡単である。しかし多くの人が材料をいきなり加えてしまっておかしなことになる。生地がベタベタしたものになったり、あまりにゆるくなりすぎる。形が整わなく、オーブンの中でうまく膨らまない。パーフェクトな生地を探求する中で、これまで数え切れないほどのレシピが作られてきた。バターたっぷりのおいしいクッキーを焼くために小麦粉、イースト、卵、バター、乳製品などが加えられてきた。しかしロシアの料理人たちはお菓子作りにはあまり使われないちょっと変わった材料を加える。

 実際、ピクルスの塩水は二日酔いを治すのによく使われてきた。この塩水がクッキーにも非常に有益だとはにわかに信じがたいのはこのためである。何かスパイシーなものを作る際にピクルスの塩水を加えるというのなら想像に難くない。たとえばクラッカーを作るなら水の代わりに塩水を使うのもいいだろう。塩、スパイス、酢はそのクッキーに面白い風味を加えてくれる。そしてもちろんこの作り方なら塩水を有効利用できる(もう知っている人も多いかもしれないが、ロシア人は簡単にものを捨てたりしないのである)。これはおいしいお菓子を作ると同時に合理的に材料を使う方法である。

 この生地と塩水を使ったクッキーのレシピが作られたのはソ連時代のことである。このクッキーは非常に変わっている。というのもとても甘くて、塩や酢の味がまったくしないのである。しかもこのクッキーは完全にヴィーガンスイーツである。生地に使われているのは小麦粉(全粒粉を使ってもよい)、オリーヴオイル、砂糖(ブラウンシュガーの方がよい)、キュウリ、トマト、またはオリーヴの塩水だ。このクッキーは正教会の精進期にも食べられる。そしてなんとわずか15分で作れるのである。では作ってみることにしよう。

材料:

  • 塩水 大さじ10
  • 植物油またはオリーヴオイル 大さじ10
  • 砂糖 大さじ7
  • 小麦粉 2カップ
  • ヴァニラ お好みで適宜

作り方:

 すべての材料を混ぜる。ベーキングソーダ小さじ1/2を加える。油が足りなければ足す。

 生地はどっしりしていて、手にくっつかないようにする。

 めん棒で0.5センチほどの厚さにのばす。薄すぎないようにすること。お好みの型で抜く。ナイフでひし形にしてもよいし、グラスを使って丸くしてもよい。

 オーブンを180℃に予熱し、生地をベーキングシートに乗せて15分ほど焼く。

 クッキーの表面にシュガーパウダーを振りかけたら出来上がり。

 プリヤートナヴァ・アペチータ!(どうぞ召し上がれ!)

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