ロシアでチョコレートを買うなら、とりあえずはこれ。ソ連時代から一番有名なお菓子だったというだけでも買う価値あり。ローストしたアーモンド・プラリネを挟んだ2枚のウェハースがダークチョコレートでコーティングされたバニラの香りたっぷりのお菓子。
包み紙がかわいいのも愛されている理由の一つ。包み紙に描かれているのは有名なイワン・シーシキンの絵画「松林の朝」の一部である。ソ連時代には、このキャンディをもみの木のオーナメントにしていた家庭もあった。
子どもの時に食べ過ぎて、その後数日の間、手をつけられなかったときがある。しかしそれからまた我慢できずに一つ食べた。そのおいしかったこと!バトンチクはナッツクリームとカカオを混ぜ棒状にし、細かく砕いたウエハースを加えたもので、熱い紅茶にピッタリ。お菓子は数口食べると、文字通り、口の中で溶けて、おいしい後味が残る。
カラ・クムというのは、トルクメニスタン共和国にある砂漠の名前で、直訳すると「黒い砂」。その名の通り、キャンディは黒くて、表面にはチョコレートがコーティングされている。中に入っているのは、カカオと砕いたウエハースの入ったプラリネで、このウエハースが砂漠の砂のサクサク感を出している。
ソ連でもっとも人気があったキャラメル。人気の第一の理由はその安さにあった。ただこのキャラメルには、包み紙にくっついたキャラメルがなかなかきれいにはがせないという難点があり、包み紙がところどころくっついたままキャラメルを食べている人も少なくなかった。しかし現在ではこの問題は解決され、中にカラメル風味の、煮たコンデンスミルクの香りがする柔らかいクリームが入ったこのキャラメルを朝ごはんの後に食べても心配しなくてもよくなった。
ソ連とロシアの子ども時代と言って、必ず連想するのがこのキャラメル。中にコンデンスミルク味のフォンダンが入っている。キャラメルの中に柔らかくて粘度の高いクリームが入っている方が好きだという方は、できるだけ新鮮なものを買ったほうがよい。とはいえ、時間が経って砂糖が固まった「コローフカ」が普通のものより劣っているというわけではない。中のクリームにカラメルシロップのカリカリした粒ができてくるだけのことである。
ルラダはクリームの柔らかいお菓子が好きな人にピッタリなキャンディ。ライスパフとナッツが入ったミルクチョコレートでコーティングされている。一口かじるとすぐにチョコレートの風味がし、そのすぐ後に、中に入った柔らかいバニラクリームが口に広がる。キャンディはとっても軽いので、必要以上に食べてしまう危険性大。
「赤ずきんちゃん」はおとぎ話が好きな人だけでなく、甘いもの好きな人にもよく知られた存在である。赤ずきんちゃんの絵が描かれた黄色い包み紙に包まれたこのキャンディは、サクサクとした薄いウエハースが何枚か重ねられたもの。ウエハースとウエハースの間にはプラリネが挟まれ、波型のチョココーティングがされている。
このキャンディを製造した製菓会社「スラートキー・オレーシェク(甘いナッツ)」は2000年に創立されたばかりの新しい会社だが、すでに人気の商品も出ている。特徴は中にティラミスやチーズケーキ、ココナツプディングなどさまざまなフレーバーのクリームと真ん中にカリカリした核が入っていることである。まんまるいキャンディの表面は固いチョコレートでコーティングされている。
もう一つのソ連のお菓子のシンボルとなったのが、ミルクチョコレート「アリョンカ」の包み紙に描かれていたプラトークを頭に巻いて目を大きく見開いた女の子である。が、その包み紙の中身であるチョコレートもかなりおいしい。カカオ味のミルクフォンダンにミルクチョコレートがコーティングされたものである。
「ラーストチカ」もソ連で子ども時代を過ごした多くの人によく知られているキャンディ。当時はそれほど高くなく、金色の背景に紫色のツバメの影が描かれたこのキャンディをお茶うけやお祝いのテーブルを彩るお菓子として買ったものだった。キャンディは中にクリーム・ブリュレ、カカオ、オレンジマーマレードが入った柔らかいフォンダン。表面はチョココーテイングされている。
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